「家賃収入○万円」のウソ

はじめに

不動産投資の世界において、書籍やセミナーやブログなんかで、 「毎月○百万円の家賃収入!」「家賃年収○千万円の著者が語る!」 みたいな表現、よく見かけますよね。

あれって、どうかなぁと思うんですよね。 まぁ「目を引くキャッチフレーズ」を考えた結果、 ああいうタイトルになっているのかもしれませんけども。

※本コラムは私の個人的な見解を述べたものです。 一つの意見としてお読み頂ければ幸いです。

収入と手取りの違い

不動産の家賃収入額だけで裕福さを語っているものは、 ハッキリ言ってナンセンスだと思います。 なぜなら、支出を考慮に入れていないからです。 支出というのは、ローン返済、管理費、税金などです。

収入から支出を引いたものが手取り(キャッシュフロー)です。 手取りは以下の計算式で導き出されます。

手取り=収入-支出

仮に、家賃収入が3000万円あったとしても、支出が2999万円あったら、手取りは1万円です(笑

また、同じ収入額でも、投資金額がいくらなのかによっても意味が変わってきます。

収入額が無意味だとは言いませんが、 収入額だけのアピールにあまり意味はないと言えます。

なお、書籍といっても雑誌などの場合(Web上の記事も含め)、 記事を作っているのは大家ではなく出版社ですので、 良くも悪くも一般の読者が食いつきやすそうな表現(「家賃収入○千万円!」のような)になることはよくあります。

いずれにしても家賃収入額というものは、表面利回りと同じように、 賃貸経営の規模感を測る「基礎データ」として位置付けられるものです。 それはそれで分かりやすい指標なので、 基礎データとしては有効な情報だと思いますが、 それに対してただ単純に「家賃収入○千万円だからすごい」 みたいな解釈をするのは表面的すぎると思うわけです。 家賃収入額の先には、収支の内容次第で様々な形がありうる、 ということを理解しておくことが大事でしょう。

まとめ

  • 「家賃収入○万円」だけのアピールはナンセンス
  • 収入額だけではなく、収支の内容を意識しよう
タイトルとURLをコピーしました